2008 Fiscal Year Annual Research Report
バナジウム酸化物コロイド粒子の新規合成法の開発と光機能性素子への応用
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19710092
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 真平 Kyoto University, 物質-細胞統合システム拠点, 特定拠点助教 (20362395)
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Keywords | V02 / 金属-絶縁体転移 |
Research Abstract |
前年度の研究では、狭いサイズ分布を有し大きさが100nm-700nm程度のV205微粒子を合成する方法を確立し、さらにV205微粒子が三次元的に規則配列したコロイド結晶を作製することにも成功した. 一方, バナジウムは様々な原子価状態(V2+〜V5+)を取ることができ, V0からV205までの間には多数の化合物が存在することが知られている. これらの中でもV02は70℃付近で結晶構造変化により誘起される可逆的な金属-絶縁体転移を起こすという興味深い性質を有し, サーモクロミック材料としても注目される. 今年度の研究では、V205微粒子を固体化学的プロセスで還元することにより、大きさのそろったV02微粒子を合成することを試みた。水素ガス中500℃で2時間熱処理することにより、球状の粒子形態を保ったままV02微粒子を調製できることがわかった。また、温度可変XRD測定から得られたV02微粒子は70℃付近で金属-絶縁体転移を起こすことがわかった。また、V205微粒子からなるコロイド結晶を還元することにより、三次元的な規則構造を崩すことなくV02微粒子からなるコロイド結晶に変換できることも明らかにした。得られたV02微粒子コロイド結晶は、金属-絶縁体転移を利用することにより、光学特性の制御が期待できる。
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Research Products
(3 results)