2007 Fiscal Year Annual Research Report
可視発光性シリコンナノ粒子の細胞と動物における安全性評価および排出機構の検討
Project/Area Number |
19710098
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
佐藤 慶介 National Institute for Materials Science, 量子ビームセンター, NIMSポスドク研究員 (70366384)
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Keywords | ナノ粒子 / 半導体 / シリコンナノ粒子 / 可視発光 / バイオ / 細胞 / 細胞 / 毒性 |
Research Abstract |
本年度行った内容は、2項目ある。以下に、それぞれの研究で得られた知見を記述する。 (1)表面修飾したシリコンナノ粒子分散溶液の製造および発光特性評価 シリコンナノ粒子の表面に水酸基を修飾することで、粒子分散性の高い溶液(生理食塩水溶液)を生成することができた。この分散溶液に光を照射することで、粒子サイズに依存した青色から赤色にかけての可視発光を高輝度、長寿命で得ることに成功した。また、各発光色を示すナノ粒子は、生体内を十分に循環できるサイズ(3nm以下)での製造技術を確立できた。 (2)シリコンナノ粒子の細胞と動物における毒性試験 (1)で製造した分散溶液を用いて、HeLa細胞による毒性試験を行った。280μg/mlまでのシリコンナノ粒子濃度に対して、細胞の生存率の低下は認められておらず、細胞レベルでの安全性を確認した。また、ナノ粒子が貪食されたHeLa細胞に光を照射することで、粒子サイズに依存した可視発光が肉眼にて十分に認識来できた。 来年度は、本年度確立した細胞レベルにて安全性の高い可視発光性シリコンナノ粒子分散溶液を用いて、動物レベルでの安全性検証を行う。また、生体内に取り込まれたナノ粒子の排出機構について検討する計画である。
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