2007 Fiscal Year Annual Research Report
バリアメタルの陽極酸化過程を用いた位置制御室温動作単電子トランジスタの作製
Project/Area Number |
19710118
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 康男 Tohoku University, 電気通信研究所, 助教 (40312673)
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Keywords | 単電子 / 自己組織化 / 陽極酸化 / ナノチューブ / ナノドット / クーロンブロケード / ポーラスアルミナ / 酸化チタンナノチューブ |
Research Abstract |
ナノ電子デバイスを構築するためには、位置を制御し、任意の場所にナノ構造を作製しなければならない。そのためには、ボトムアッププロセスとトップダウンプロセスとを組み合わせた新しいプロセスを確立する必要がある。本研究では、リソグラフィーによってパターニングされたアルミニウムまたは金属チタンの陽極酸化によって位置制御されたナノ構造を作製することにより室温動作単電子トランジスタを作製することが、本研究の目的である。また、金属チタンを用いた場合には、酸化チタンナノチューブが形成しその光との相互作用の利用も検討する。 平成19年度は、アルミニウムマイクロワイヤの陽極酸化におけるそのマイクロワイヤの断面形状の影響を調べた。その結果、その断面の縦横比によってマイクロワイヤの細線化のプロセスが大きく異なり、小さなアスペクト比の場合、2本のナノワイヤが形成するのに対し、アスペクト比が大きい場合には、ポーラスアルミナ層にアルミニウムが取り残されることがわかった。つまり、マイクロワイヤの陽極酸化には、その断面の縦横比が重要な役割を果たしていることがわかった。金属チタンの陽極酸化については、過塩素酸・エタノール混合液により高速かつ均一に金属チタンを陽極酸化する手法を見出した。また、その陽極酸化によって得られた酸化チタンナノチューブは、熱処理することにより色素増感太陽電池の陰極としても用いることができることが確認され、アナターゼのナノチューブとして用いることができることがわかった。
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