2009 Fiscal Year Annual Research Report
生産効率を評価尺度とした多層階工場レイアウト問題の実用的モデル化と解法の開発
Project/Area Number |
19710133
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
伊呂原 隆 Sophia University, 理工学部, 准教授 (60308202)
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Keywords | 工場レイアウト / 生産効率 / 多層階工場 / 最適化 / 実用的モデル化 / シミュレーション / マテハンコスト / 工場内物流 |
Research Abstract |
本研究では,生産効率を評価尺度とした多層階工場レイアウト問題のモデル化と解法の開発を行った.具体的には次の3点に要約される.1)従来研究の成果として得られている建築制約を考慮したレイアウトモデルをベースとして,エレベータ・ダムウェーダの導入や,吹き抜けのある工場建屋の検討などを行い,実用的な多層階工場レイアウトの基礎モデルを作成.2)従来研究の成果として得られている確率的変動要因の解析方法をエレベータのキャパシティ検討に応用すると同時に,1)で作成した基礎モデルの評価尺度に生産効率を導入したモデルに発展.3)2)で作成した実用的な多層階工場レイアウトモデルを解くための頑健なアルゴリズムを構築. 最終年度となった平成21年度では,本研究で提案する実用的な多層階工場レイアウトのモデルを解くための頑健な最適化アルゴリズムを構築した.本問題は,決定変数・制約条件が多く非常に複雑な組合せ最適化問題であると同時に,評価尺度である生産効率を求めるためにはシミュレーションを必要とするため,定式化したモデルを数理計画最適化ソフトにより厳密解を求めることは出来ない.したがって,当分野の従来研究で大きな成果を挙げているメタヒューリスティクスを応用・発展させることにより効率的なアルゴリズムを開発した.そして,仮想的な数値データを用いることにより提案する解法の特徴や限界などを明らかにし,実際の工場から実データを得て,提案するモデルの実問題への適用可能性・有用性などを検証した.
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