2007 Fiscal Year Annual Research Report
先進的組合せ最適化手法を用いたセンサーネットワークの効率的運用法の研究
Project/Area Number |
19710134
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
宮本 裕一郎 Sophia University, 理工学部, 助教 (20323850)
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Keywords | オペレーションズ・リサーチ / 組合せ最適化 / ネットワーク理論 / 近似アルゴリズム / センサーネットワーク / 計算困難性 |
Research Abstract |
センサーネットワークの運用において生じる様々な問題に対して,オペレーションズ・リサーチの観点からモデル化したものを,調査し整理した.特に組合せ最適化問題としてモデル化された問題を精査し、実用上の観点から拡張したモデルなども考えた.具体的には,アドホック無線通信センサーネットワークにおいて,「データ収集のラウンド数を最大化する通信経路を設計する問題」と「電波の干渉を考慮しながらデータの通信スケジュールを決める問題」を扱った.そのそれぞれの問題が、ほとんどの実用的状況においてNP困難であることを示した.また,効率的に解ける場合がんな場合かを整理した.これらの成果は今後設計される近似アルゴリズムやヒューリスティクスの重要性を保証するものとなる.また,限られた状況下では効率的に解けることもわかったので,そのような場合の解法を示したことにもなる. センサーネットワークの運用において生じる問題を組合せ最適化問題としてモデル化したものの多くはネットワーク設計問題の範疇に入る.ネットワーク設計問題に対する高性能なヒューリスティクスを開発する場合には,(自明ではないが)効率的に解ける部分問題を見つけ,その部分問題の解を高速に算出することが肝要である.そのスピードがヒューリスティスのスピード,そしてヒューリスティクスの解の精度の大部分を決める.ネットワーク上の問題の中でも特に基礎的な最短路問題に着目し,その解の高速検索手法を開発した.これはセンサーネットワークの通信路決定にも使える手法であると思われる.またネットワーク設計問題のみならず,いろいろな場面で使える手法となる可能性を秘めている.
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