2007 Fiscal Year Annual Research Report
人-システム-ネットワークを考慮した危機対応における多組織連携のモデリング
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19710142
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅野 太郎 The University of Tokyo, 東京大学大学院・工学系研究科, 准教授 (60436524)
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Keywords | 危機対応 / 組織シミュレーション / ネットワーク / ヒューマンファクタ |
Research Abstract |
1.タスクプロセスモデルの開発:複数の災害時の危機対応から一般的タスクプロセスモデルを抽出し,制度設計パラメータを有した危機対応におけるタスクプロセスモデルを構築した.多組織間連携のタスクプロセスは大きく1)タスクの始動,2)実行の判断,3)計画,4)調整,5)実行の4要素からなるものとし,これらの各ステップの実行必要条件やプロセスパスの実情を把握することによってタスクプロセスモデル化した.2.ヒューマンモデルの構築:連携におけるヒューマンファクタ要素の現状について調査を行った.関係者への聞き取り調査,訓練の観察およびアンケート等を通して,過去の災害や訓練における他組織連携において経験した,あるいは経験から予想される問題点における,1)状況の詳細,2)そのときの対応,3)理想的対応を抽出し,内容分析をによってこれらの要素を記述するルールライブラリを作成し,ヒューマンモデルを構築した.これを基に危機対応オントロジを整備し,XMLスキーマを用いてモデルの記述を行った.以上により,ヒューマンファクタパラメータを有した危機対応におけるヒューマンモデルを構築した.3.シミュレーションアーキテクチャの構築:タスクモデル,ヒューマンモデルをコンピュータ上のシミュレーションモデルとして実装し,次に開発するネットワークモデルの実装,拡張を見据えたシミュレーションアーキテクチャの開発を行った.各モデルのパラメータはシミュレーションのメタクラスにおいて連結し,相互の依存性のモデル化が実現される.ネットワークモデルの開発・実装によって,これら3モデルの連動する危機対応シミュレーションが可能となる予定である.
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Research Products
(8 results)