2008 Fiscal Year Annual Research Report
流体計算技術と地理情報システムを相互連携した新しい防災・危機管理モデルの構築
Project/Area Number |
19710144
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 孝紀 Kyushu University, 応用力学研究所, 助教 (90325481)
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Keywords | 流体シミュレーション / 地理情報システム / 防災 / 緊急支援 |
Research Abstract |
『流体計算技術と地理情報システムを相互連携した新しい防災・危機管理システムの構築』を実現するために, 平成20年度は以下に示す個別研究開発を実施した. 実在市街地を対象とした数値シミュレーションを実施する際には, 気流の予測精度が非常に重要である. そこで, 昨年に引き続き, 建築学会から2007年に発表された数値シミュレーションに関するガイドブックに記載の市街地のベンチマークシミュレーションを行った. 特に, 流入気流が有する乱れの影響に着目した. 流入風速に対する風速比は, 風洞実験結果やその他の商用コードと定量的にも定性的に良い一致を示し, 本研究で開発している計算コードの有用性が示された. さらに, 具体的な市街地を対象にした気流予測シミュレーションを行った. 特に市街地形状データを如何に効率良く数値シミュレーションで活用可能なデータ形式に変換できるかを検討した. その結果, 地理情報システム(GIS)を駆使することで,従来までは利用が難しかった各種データの活用に成功した. 汎用的なPCレベルで高解像度の大規模計算を実現するため, 計算コードの緻密なチューニングを行った. その結果, 従来のスーパーコンピュータ並の計算を数日で終了することに成功した. 計算結果を汎用的なWEBブラウザGoogle Earthに投影する技術開発も行い, 数値計算で得られた結果に緯度経度情報を保持させることで, 一義的に地図上に重ね合わせることに成功した. これにより, 緊急災害時の情報発信システムや検討プロジェクトの合意形成に極めて有効であることを示した.
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