2007 Fiscal Year Annual Research Report
実時間PSAによる大規模集客施設危機管理システムの開発
Project/Area Number |
19710147
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
山田 博幸 National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 防災システム研究センター・地震防災フロンティア研究センター, 特別研究員 (10360380)
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Keywords | 危機管理 / 時空間情報処理 / 大規模集客施設 |
Research Abstract |
平常時から施設運営に携わる人材と機器を活用し,情報収集と避難誘導能力を高め迅速な状況把握と緊急対応を実現することで,高価な機器や制御設備を擁せずとも効果的な危機管理が実現できる情報システムを提案した.提案した時空間上のPSAモデルと情報収集装置を統合する緊急事態管理センターシステムにより,迅速な避難誘導と事前の危険察知及び対策が図られることで効果的な危機管理と減災が実現できる. 具体的には,多くの大規模集客施設が保有する通信システムに加え,監視カメラ画像の画像処理等により群衆流動を解析する機能及び現場情報に基づき,ET解析による実時間PSAにより時空間モデル上で群衆誘導ルートを算定する機能により,大規模災害時の入場者の安全確保が実現できる. 平成19年度は,大規模集客施設における過去の事故事象等を調査するため,国内の大規模集客施設へのヒアリング等を実施した.しかし,セキュリティ及び施設契約上等の理由から既存システムの仕様等を調査することができなかった.そこで,調査方法を文献調査に切り替え,大規模集客施設の防災設備に関する文献等を収集し,防災システムに関する調査を実施した. 既存システム等の調査結果に基づき,特定施設及び特定要素(特定機器の故障率や発火率等)のデータベース化に基づくPSAではなく,群衆流動に起因するET解析モデルの構築を行った.さらに,施設被害と機能喪失及び避難者の移動量の時空間データ及び施設ネットワークモデルの属性となる実時間PSA解析結果に基づき,避難誘導のロジスティクス解析を行う緊急事態管理センターシステムのプロトタイプシステムを開発した.また,情報収集方式として,既存施設の多くが保有している監視カメラ画像等から群衆流動量と属性を検知する方式を検討した.
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