2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19710148
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
池内 淳子 National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 防災システム研究センター地震防災フロンティア研究センター, 契約研究員 (90450254)
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Keywords | 病院防災 / 診断指標 / 災害医療 / 被害軽減 / 病院の耐震性 / ライフライン設備の耐震性 / 災害拠点病院 / 災害訓練 |
Research Abstract |
災害発生直後の医療機関は、自施設の安全性確保しつつ災害による傷病者に対する新たな医療サービス(災害医療)を提供しなければならない。2004年新潟県中越地震においては一部の病院で建物構造体の一部大破、ライフラインの途絶等により病院全体が機能不全に陥った。災害時の病院の安全性確保は喫緊の課題であるが、病院の経営効率改善が強く求められる昨今では災害対策が遅れている傾向にある。さらに現時点では医療機関の防災力を定量的に表した指標は無く、各医療機関では自助努力により独自の取組みを行っている。そこで本研究では、医療機関の防災力を一元的かつ定量的に診断・評価する指標構築を行う。また、診断指標を複数の災害拠点病院を対象に検証し、その結果を踏まえて再構築を行いその有用性を高める。本診断指標を医療機関の防災力評価の客観的指標の一つと位置づけ、医療機関の災害対策を促し防災力向上に貢献する事を目的とする。 初年度(平成19年度)では、2007年に発生した能登半島地震および新潟中越沖地震の医療機関被害調査を踏まえ、兵庫県内の医療機関調査結果とも合わせて防災力診断指標のプロトタイプを作成し、結果をレーダーチャート形式図で示した。最終年度(平成20年度)では、この診断指標を用いて災害拠点病院を対象とした実検証を行った。その結果、災害発生のリスクは高い一方で各項目の結果が比較的高い値をマークするタイプの病院(例:都心部において災害訓練実績の高い病院等)や災害発生のリスクは低いものの各項目の結果が前者に比べ低い値をマークするタイプの病院など傾向が伺えた。今後、本診断指標の汎用性を向上するためには、サプライチェーン(災害時に病院支援を行う機関:医療ガスメーカーなど)との連携や災害訓練実績など、調査結果にばらつきが見られる項目の具体性を高めることが必要である。
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Research Products
(2 results)