2007 Fiscal Year Annual Research Report
アクティブ制御風洞を用いた大規模広域火災時の空中投下水散布最適化に関する研究
Project/Area Number |
19710158
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
菊川 裕規 Oita National College of Technology, 機械工学科, 准教授 (70321528)
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Keywords | 大規模火災 / 広域火災 / 空中消火 / 空中投下水 / 散布性状 / 最適化 / アクティブ風洞 / 気象条件 |
Research Abstract |
阪神淡路大震災のような大規模火災時には空中からの散布水は非常に有効な消火手段であると考えられる.しかしながら気象条件や地形特性などの自然環境,および火災規模や延焼速度などの火災状況に対応した最適な散布方法,投下位置,投下水量などは未だ明確にされていない.ヘリコプターを用いた実規模実験がこれまでにも行われているが,広大な場所や莫大な予算を必要とするため,頻繁に行うことは困難である.そこで,実規模実験より容易にしかも同等の結果が得られる小規模な模型装置を提案し,相似法則に基づいた再現実験を試みた.これまで,複数の送風機をアクティブに制御し種々の気象条件を再現できる形式のアクティブ制御乱流風洞の開発を行ってきたため,本風洞を用いて種々の気象条件に対する最適な水散布条件を求めることを目的とする.さらに,火災を模擬した火炎中に空中より水を投下することで消火の効果および延焼防止効果について調べ,最適な空中投下水散布条件を提案する. 本年度は,水の投下状態を再現し実規模実験との相似性を明らかにすることとした.第一実験では,噴霧装置から水を噴射させることで散布性状の再現を行った.水滴の落下速度を基準として,重力の影響力を表すパラメータであるフルード数を一致させることに着目した.第二実験では,消火水タンクを模擬した市販のペットボトルロケットをやぐらに固定し水を噴射させることで,散布水が拡散する様子の再現を行った.本実験では液滴の境界面に働く慣性力と表面張力の比を示すウェーバー数に着目し,高速度カメラにより流速を測定する実験を行った.第三実験では風洞から横風を当て,ヘリコプターが飛行している状態を再現する実験を行った.これらの実験の結果,ウェーバー数に着目して相似則を検討すれば,実機からの水散布性状をよく再現できることが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)