2008 Fiscal Year Annual Research Report
S期タンパク質結合プロファイリングによるゲノム動態の解明
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19710165
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
加納 豊 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (90450593)
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Keywords | 染色体複製 / 複製開始点 / マイクロアレイ / 複製チェックポイント / ゲノム動態 |
Research Abstract |
生物はその遺伝情報の母体であるゲノムDNAを代謝(複製、分配、転写など)することにより生命活動を維持している。 DNA複製はいくつかの制御機構と連携して正常なゲノムDNAの複製を完了させる。しかし、高等真核生物であるヒト細胞ではDNA複製の複製開始点はまだ数えるほどしか同定されておらず、複製開始とその進行や他と制御機構との連携との解析は他の生物より遅れている。そこで、ヒト細胞においてDNAチップ(マイクロアレイ)を用いた複製開始点の網羅的法の確立とその同定を進めた。 前年度の成果により、BrdU (Thymidine analogue)と複製阻害剤Aphdicolin (polymerase αの阻害剤)で細胞を処理することにより、初期複製開始点をBrdUラベルし、ChIP-Chip法により多くの初期複製開始点の同定に加えcaffeine処理により後期複製開始点の決定に成功した。そのプロファイルを遺伝子配置と比較することにより、初期複製開始点の多くは遺伝子間の存在していることが判明した。そこで、同定された活性の強い複製開始点(21q22.11)をモデルにAphidicolinにより停止した複製フォークを構成するであろうRPAやMCM4に対してChIPを行ったところ、他の領域に比べ優位に免疫沈降された。これらの結果は、今まで不可能だった哺乳類細胞におけるDNA複製の開始から複製フォークのまでのタンパク質の挙動を解析する基盤になることを示している。
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