2009 Fiscal Year Annual Research Report
CAGE絶対値遺伝子発現プロファイルによるヒトとマウスの組織特異性の網羅的解析
Project/Area Number |
19710166
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹中 要一 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00324830)
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Keywords | 組織特異性 / 発現プロファイル / バイオインフォマティクス / 種間比較 / CAGE |
Research Abstract |
本年度までに、絶対値発現プロファイルの特徴を生かしたGOに基づく解析を行ってきた。その結果を踏まえ、本研究の予定に記した以下の4つの研究項目のうちの4.を実施する。 1. GOの分子機能階層に対応する遺伝子群の発現総量に基づく網羅的な解析 2. 代謝反応パスウェイの連結性を考慮した量的な発現局在性解析 3. 細胞小器官を単位とした遺伝子機能に基づくヒトとマウスの組織特異性解析 4. 転写開始点を基本単位とした転写制御ネットワーク推定法に関する研究 DNAマイクロアレイ、GeneChipを代表とするハイブリダイゼーションに基づく遺伝子発現量測定手法における観測単位は、ある遺伝子、またはある遺伝子の転写点である。各遺伝子は複数個の転写開始点を持ち、かつその制御は高い独立性を有しており、機能に関与していると考えられるものの、従来手法では転写開始点を単位とした解析をも網羅的に行うことはできなかった。 一方、本研究で用いている絶対値発現プロファイルは、全転写開始点を網羅的に計測しているために、転写得開始点を単位とした解析を行う事が可能である。そこで最終年度である本研究は、転写開始点を基本単位とした転写制御ネットワーク推定法に関する研究を実施していく。 ネットワークの推定手法としては、ベイズ推定を用いる手法が現在の主流を占めている。そこで遺伝子制御ネットワークにおけるノードを従来の遺伝子から転写開始点に変更することにより、より精度よく遺伝子転写ネットワークが推定できる事を示し、その過程においてヒトとマウスの組織特異性解析を行うことによりその有効性を確認した.
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