2007 Fiscal Year Annual Research Report
in silico創薬スクリーニングのためのドッキング評価関数の開発
Project/Area Number |
19710173
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野寺 賢司 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (30391907)
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Keywords | 創薬 / ドッキング / データベース |
Research Abstract |
新薬を開発するに当たって、疾病に関連する標的タンパク質に対して新薬候補となる低分子化合物との結合親和性をコンピュータシミュレーションによって結合予測・選別を行うことは、これからの時代の新薬開発に掛かる時間を短縮するのみではなく、オーダーメード医療と呼ばれる個人個人のDNA型に合わせて副作用の少なく、高機能な薬を開発するために重要である。 本研究ではコンピュータシミュレーションによる低分子化合物と標的タンパク質の複合体予測から、薬となりうる結合親和力の高い低分子化合物をスクリーニングすることを支援するため、高精度なドッキング評価関数の開発に取り組んでいる。この研究の初年度として、平成19年度は、評価関数開発で基データとなる約10000の低分子化合物と約400の標的タンパク質を使用した複合体予測計算とそのデータのデータベース化を行った。 19年度は主にデータ収集を目的としているため、論文等での成果は出ていないが、目的のデータ収集自体は低分子化合物の初期コンフォメーションが予想外に複合体予測結果に影響を与えることが分かり、複合体予測計算の再計算が必要になったなど、時間はかかってしまったが、データ収集は無事に完了させることができた。その一部データを簡易解析したところ、ドッキング評価関数の性能を少なくとも1.5倍に向上させられるこどが分かった。次年度は得られたデー夕に基づき、ドッキング評価関数の開発を行う。
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