2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19710176
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄司 満 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 講師 (30339139)
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Keywords | コチレニンA / 全合成 / 抗腫瘍活性 / 14-3-3タンパク / オレフィンメタセシス |
Research Abstract |
抗腫瘍活性を有し、真核生物に普遍的に存在するコチレニンAは、細胞の分化や増殖に関するシグナル伝達経路を制御する14-3-3タンパクと会合体を形成することが、最近明らかにされた。しかしながら、コチレニンAの生産菌が絶え、培養による供給が非常に困難になっている。そこで、合成化学的手法によるコチレニンAの供給が望まれているが、現在までのところ、全合成は達成されていない。よって、本研究課題は非常に意義がある。 コチレニンAを合成するにあたり、多くの官能基を有する複雑な3環性骨格を、いかに構築するかが重要となる。そこで本研究では、コチレニンAを、効率的な収束的手法により合成しようと考え、研究を行った。すなわち、3環性骨格のうち、両側の2つの5員環(A、C環)をそれぞれ合成したのちに、それらを連結させながら中央のB環部8員環を構築しようと考えた。この方法は、コチレニンAの全合成および分子プローブをはじめとする各種類縁体の合成に有効であると考えられる。本方法論の有効性を確認するため、全合成に先立って、より単純な構造のモデル化合物の合成を行うこととした実際の合成は、シクロペンタノンからA環部モデルを、アセト酢酸エチルからC環部を、それぞれ効率的に合成した。得られたA、C環部をシリルエーテルで連結した。続いて、B環部の3置換オレフィンを構築するために、閉環オレフィンメタセシス反応を試みたが、望む反応は進行しなかった。現在、他の手法を用いて、B環部の合成を検討中である。
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Research Products
(1 results)