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2007 Fiscal Year Annual Research Report

ヒトデ類の自切の分子機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19710190
Research InstitutionTohoku Pharmaceutical University

Principal Investigator

鵜飼 和代  Tohoku Pharmaceutical University, 薬学部, 助手 (60433512)

Keywords自切 / マヒトデ / Asterias amurensis / 自切誘起因子 / APF
Research Abstract

ヒトデ類の自切を生体防御行動ととらえ、マヒトデ(Asterias amurensis)の自切を誘起する内因性物質(自切誘起因子、APF)を推定した。
東京湾のマヒトデは、採集を依頼したが本年度はほとんど入手することができなかった。そこで、陸奥湾産のマヒトデに加え、松島産(宮城)のマヒトデを漁師に採集を依頼し、入手した。自切の過程を観察した結果、松島産のマヒトデも実験に使用できることが分かった。
本研究において、敵に襲われた際に見られる短時間での自切と、pHの低下やエアレーション不足などの環境の悪化のために傷ついた腕が再生できない様な時に起こるゆっくりと腕が脱離する自切の2種類において、直接自切の引き金となるAPFは同じでも、一部の生体内での経過が異なることが示唆された。
ゆっくりとした自切は、加熱したマヒトデ体腔液から単離した2つの化合物の投与によって起こり、一方のみを投与した場合には自切は起こらないことがわかった。一方の化合物は構造を決定した。もう1つの化合物は推定構造の化合物の合成を行った。今後、単離した化合物と各種スペクトルデータを比較することによって、構造の決定を行う。合成した化合物と既に決定した化合物の市販品を同時に投与した際に、投与後1時間から2時間で自切が再現することをすでに確認した。
マヒトデの自切には複数の化合物が関与していることがわかってきた。マヒトデの加熱以外の方法で産生する化合物の分離を行っており、粗抽出物と市販品の化合物を用いて、投与後1分〜10分での自切が再現できたが、同時投与ではなく投与のタイミングをずらすといった対応が必要である。今後、粗抽出物中の自切誘起関連物質の単離、構造決定を行い、自切機構の化合物レベルでの解明を進める。

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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