2007 Fiscal Year Annual Research Report
地質情報を基盤とした東南アジア地域の地下と地上をつなぐ空間情報処理システムの構築
Project/Area Number |
19710208
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
米澤 剛 Kyoto University, 東南アジア研究所, 研究員 (90402825)
|
Keywords | 地域研究 / GIS / 地質学 / 3次元地質モデリング |
Research Abstract |
今年度の研究実績は,以下の3点が上げられる. (1)ベトナム・ハノイの歴史地図・地形図のGISによるマッピング. (2)ベトナム・ハノイの詳細DEMの作成・解析. (3)研究成果の発表・公開. (1)については,交付申請書に記載した研究協力者から入手したベトナム・ハノイの歴史地図約100点と地形図30点をデジタル化し,GIS(地理情報システム)上にマッピングした.これにより,ハノイの約100年間の都市の変遷を鮮明に可視化することができた. (2)については,研究協力者から入手したハノイの測量データ約1万点を使って詳細なDEM(デジタル数値地図)を作成した.作成したDEMの解像度は約2mである.これは現在日本で一般的に利用できる国土地理院の数値地図50m標高(解像度50m)よりも解像度がはるかに高いものである.また,約50年前のフランス作成のベトナム・ハノイの地形図から作成したプログラムを用いてDEM(解像度2m)を作成した.来年度は,この作成した両者のDEMを用いて,ハノイの地形変化を解析し,ハノイの旧河道や埋立・盛土のマッピングを行う.また,ハノイの東を流れる紅河の堤防の変遷を調べ,洪水への治水対策についても考える予定である. (3)については,(2)の研究成果を中心に2本の投稿論文,2つの学会発表をおこなった(11.研究発表に記載).これらの研究成果は,いづれも高い評価を受けており,特に今後の研究であるハノイの100年間の地形変化の解析を望む声が多かった.来年度は,この地形解析を中心に研究を行い,同じく投稿論文・学会発表という形で研究成果を公開する予定である.さらに,今年度構築したWeb-GISサーバを用いて横断的に研究結果を公開する予定である.
|
Research Products
(4 results)