2007 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀フランスの絵画と挿絵における演劇・舞踊図像の実証的研究
Project/Area Number |
19720027
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
安室 可奈子 Nihon University, 芸術学部, 非常勤講師 (10419749)
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Keywords | 18世紀 / フランス美術 / 挿絵本 / 舞踊図像 / 演劇図像 |
Research Abstract |
18世紀フランスにおける神話画の成立過程を、出版史および演劇・舞踊等の舞台芸術史から、より多角的・実証的に研究するという、本研究課題の基礎研究のため、2007年度は文献・図像資料調査を主な内容として進めた。中でも、8月26日〜9月11日にフランス・イギリスにおいて研究調査を実施し、大きな成果が得られた。 <仏・パリ>フランス国立図書館、ルーヴル美術館資料室で、18世紀刊行の挿絵本や、当該研究テーマに関連する画家の資料調査を行った。特にフランソワ・ブーシェに関する貴重な資料を多数閲覧することができた。また、ルーヴル美術館やコニャック・ジェイ美術館では、18世紀前半の絵画作品を中心に実見による作品研究を行った。 <英・ロンドン>ウォーバーグ研究所にて、図像資料の調査を行った。またフランスでは貴重書として複写が困難な同時代資料の、デジタルカメラによる撮影に成功した。また、ウォレス・コレクション、ナショナル・ギャラリーでは、やはり18世紀フランス絵画を中心に、実見による作品研究を行った。 <成果>絵画、挿絵、図像の3つの視点から調査を行った結果、当該研究テーマである演劇・舞踊図像が、18世紀フランス絵画と挿絵において密接な関わりがある傍証となる資料が得られた。上記収集の画像資料を踏まえて、画像データベース制作にも着手した。今後、これらの調査結果をまとめて、口頭発表や論文で成果を示したい。
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