2009 Fiscal Year Annual Research Report
イギリス演劇におけるリアリティ構築と観客反応に関する研究
Project/Area Number |
19720062
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 未樹 Osaka University, 大学院・言語文化研究科, 准教授 (00324872)
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Keywords | シェイクスピア / イギリス演劇 / リアリティ / 劇場 / 観客 / 観客反応 / ルネサンス / 演劇性 |
Research Abstract |
イギリス演劇におけるリアリティ構築の過程を観客反応の観点から考察することを目的として、ルネサンス期の演劇作品を研究対象とし、以下の研究を行った。 1. ルネサンス演劇における実体性・現実性と虚構性の相互作用をめぐる問題について、昨年度のシェイクスピア学会における口頭発表においてフロアから頂いた意見を参考にしながらさらにその内容を推敲し、"Body, Personation and the True Imitation in The Spanish Tragedy, A Midsummer Night's Dream and 1 Henry IV"と題する論文を作成した。(大阪大学英米学会の『英米研究』第34号に掲載が決定している。) 2. ルネサンス演劇において登場人物が悲嘆の台詞を述べる際に舞台に座り込む所作について、昨年度に引き続き、同時代の形式的演技と内面性の表象に関する問題を参照しながら考察した。その成果は平成22年に国内の学会で発表する予定である。 3. シェイクスピア作品の異文化におはる翻案とそのリアリティの問題について考察し、その成果として文楽版『テンペスト』に関する劇評を執筆した。(日本シェイクスピア協会編Shakespeare Studies第47巻に掲載が決定している。) 4. イギリス演劇におけるリアリティ構築と観客反応の問題について、これまでの研究の内容を確認かつ検討するため、British Shakespeare Associationの第4回学会(於ロンドン大学)に出席し、ワークショップ"Shakespeare in Performance"に参加して意見交換を行った。 以上の研究とともに、これまで3年間の研究において得た成果を検討し、まとめて行く作業を行った。
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Research Products
(2 results)