2009 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツと日本における演劇・パフォーマンスの実践的ドラマトゥルギー研究
Project/Area Number |
19720066
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
平田 栄一朗 Keio University, 文学部, 准教授 (00286600)
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Keywords | 演劇学 / パフォーマンス研究 / ドラマトゥルギー / ドラマトゥルク / ドイツ演劇 / 現代日本演劇 |
Research Abstract |
ドイツと日本の演劇のドラマトゥルギーを比較探究する本研究の最終年(3年目)に当たり、これを包括する研究書『ドラマトゥルク入門』の執筆し、合計6章のうち第4章まで脱稿した。先進国のなかでは唯一日本演劇界だけがドラマトゥルクという職分を認知してこなかった状況を改善するため、ドラマトゥルギーとその専門家の意義をドイツの事例、そして日本でも例外的に行われている活動例から紹介するのが本書の目的であるが、この書籍は2010年秋に三元杜から出版する予定である。 またベルリン自由大学教授Erika Fischer-Lichte氏が最近のドイツ・ヨーロッパのパフォーマンスにおけるドラマトゥルギーを論じた研究書『Asthetik des Performativen』(2005年)を共同翻訳し、論創社から2009年10月に出版した。その際Fischer-Lichte教授を早稲田大学のGCOE演劇学研究の講演会にお招きしたが、通訳や発表原稿の翻訳などに携わった。 現代日本演劇を海外に紹介する仕事として、2009年11月にアテネ・コンサートホールで行われたシンポジウムで日本のメディア演劇を紹介し、2010年2月にベルリン自由大学演劇学研究所で日本のパフォーマンスの特色について発表を行った。 さらにはイギリスのパフォーマンス研究誌「Performance Studies」にグローバル化時代における現代日本演劇のドラマトゥルギーの可能性について英語の論考を寄稿し、2009年12月に発表した。
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Research Products
(4 results)