2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19720106
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
浅田 健太朗 Shimane University, 法文学部, 准教授 (50346045)
|
Keywords | 国語学 / 言語学 / 仏教学 / 音声学 |
Research Abstract |
今年度は昨年度に引き続き、本研究に使用する声明譜を収集するため、図書館、寺院が所蔵する声明譜の探索を行うとともに、声明譜の詳細な調査及び分析を開始した。まず各地の原本調査については、次の通りに調査を行った。 第一回調査高山寺(和歌山県田辺市) 平成20年4月27日〜4月29日。所蔵聖教中の声明資料の探索を行った。 第二回調査高野山大学図書館(和歌山県高野町) 平成20年9月10日〜9月12日。『理趣経進流古譜』の原本調査を行った。また『高野山講式集』に治められる講式譜について、書誌学的調査を行った。 第三回調査国立公文書館・国立国会図書館(東京都) 平成20年9月18日〜9月20日。内閣文庫蔵『十一面観音講式』、国立国会図書館蔵『五悔切音』『漢音梵唄譜』『声明譜本』『初心声明私譜』『明神講式』等の調査を行った。 第四回調査高山寺(和歌山県田辺市) 平成20年11月14日〜11月17日。所蔵聖教中の声明資料の探索を行った。 これらの調査では、各寺院・図書館に所蔵されている声明譜や口伝類を探索した。さらに、資料として有用と考えられるものは複写し、それらの資料を整理して利用可能な状態にした。 また研究の基礎的作業として、真言宗の声明譜である『魚山〓芥集』(正徳元年刊)について、付刻された訓点や書入に関する調査を行った。具体的には、声明の唱え方に関する口伝や注記、補助記号などを抽出し、データベース化を行った。この作業は来年度も引き続き行う予定である。その他、購入したアナログレコード(『聲明大系』)のデジタル化も行った。
|