2008 Fiscal Year Annual Research Report
植民地朝鮮におけるラジオ「国語(日本語)講座」の展開とその効果に関する研究
Project/Area Number |
19720123
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
上田 崇仁 Aichi University of Education, 教育学部, 准教授 (90326421)
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Keywords | 植民地 / 朝鮮 / ラジオ講座 / 日本語教育 |
Research Abstract |
20年度の計画では、大きく次の5店を計画として挙げていた。ラジオプログラム欄をデータ処理、マイクロフィルムから関連事項の抽出、新聞等に現れるラジオ講座に関する言説の検討、学校教育の内容との比較、現地調査による資料発掘を予定していた。 このうち、学校教育の内容との比較はほぼ予定通りの進捗が得られた。結果は韓国で公刊予定の論集に掲載される予定である。日本国内でなく、韓国での掲載をと判断したのは、独力での資料収集の限界を感じたためであり、韓国で研究を目にする人が出れば、資料的な発展が望めると判断したためである。19年度の活動により、戦前、中国の大陸で放送されていたラジオ日本語講座のテキストの複写を入手することができた。 現地調査は、20年度は釜山地域で行った。主に古書店での聞き取りや古書調査に時間を割いたが、ラジオテキストの入手には至らなかった。釜山地域の図書館での調査は行えていないため、21年度に行いたいと考えている。博物館での展示で、日本語教育に使用された掛図といった資料が保管されていることを確認したため、博物館も調査対象として考えたい。古書店での聞き取りでは、ラジオ講座のテキストを見たことがあるとの証言も得られなかった。現在のところ、長野県にあるもののみが確認されたテキストである。 ラジオプログラム欄のデータ処理は、作業する人員の確保ができなかったため、1年延期した。 マイクロフィルム調査や新聞言説の検討は、現在進行中である。日常的な作業として行える活動は、20年度もほぼ予定通り進められている。21年度はマイクロフィルム全巻から関係データを収集することとしたい。
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