2008 Fiscal Year Annual Research Report
高専生の写真描写課題に対する特性の解明並びに特性に応じた教材開発に関する実証研究
Project/Area Number |
19720154
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
井上 英俊 Akashi National College of Technology, 一般科目, 准教授 (00332023)
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Keywords | 英語 / 教育学 / リスニング / 写真 / 高等専門学校在籍学生 |
Research Abstract |
平成20年度は, 以下の2項目を終了した。 1. 高等専門学校在籍学生約400名に対して実施した写真描写課題1(通常リスニング版)並びに写真描写課題2(スクリプト配布版)の結果分析 2. 高等専門学校在籍学生に対して実施予定の写真描写課題3(問題間ポーズを変化させた版)並びに写真描写課題4(センテンス間ポーズを変化させた版)の準備 項目1の研究結果において, 高等専門学校在籍学生の写真描写課題1の平均得点率は66.0%, 写真描写課題2の平均得点率は79.5%であった。特に写真描写課題2においては, 80%以上正答した学生が76.1%存在すること, そして90%以上正答した学生が39.4%存在することが明らかとなった。この結果から, 写真描写課題2においては「天井効果が見受けられる」, つまり高等専門学校在籍学生が写真描写課題をリーディング問題として解答する場合はおよそ理解することが可能である, と捉えられた。 次に, TOEICリスニングスコアを基に能力別グループを作成して写真描写課題1を分析すると, 上位群, 中位群, そして下位群における各群間には有為差が確認されたが, それぞれの群内においても得点率で35〜45%の差が存在することが明らかとなった。この結果から, 高等専門学校在籍学生の場合は, リスニング能力がいずれのレベルにおいても安定しているとは言い難く, 平均点のみで評価するべきではないことが示唆された。 以上の知見は, 高等専門学校の英語教育に対してすぐに援用可能であると考える。
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