2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19720163
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
野田 有紀子 Ochanomizu University, 文教育学部, アカデミック・アシスタント (20447569)
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Keywords | 古往来 / 日本史 / 書状 / 古代史 |
Research Abstract |
研究1年目にあたる今年度は、『高山寺古往来』『明衡往来』『貴嶺往来』『和泉往来』など古往来に関する校本と研究書をおおよそ収集・購入することができた。また古往来と比較・対照すべき平安期の古記録・古典文学・儀式書・和歌集などの史料についても大部分の収集が完了した。来年度からはいよいよ古往来とその他の史料とを比較する作業を開始する。 また本年度は平安貴族社会の社会的関係を探るために、古往来を用いた研究発表を行った。「平安貴族社会における祭装束の分配と作製」(国際日本学コンソーシアムく日本学研究の現在と未来:国際的・学際的なネットワークの構築と活用〉第2分科「日本文学・日本文化」、2007年12月、於・お茶の水女子大学)、「平安貴族社会における扇と社会的関係」(フランス共同ゼミ〈パリ・ディドロ(第7)大学とお茶の水女子大学:日本学の新たな構築の試み〉、2008年1月、於・コレージュ・ド・フランス日本学高等研究所(フランス・パリ市))である。ともに内外の参加者から貴重な意見を得、また論文として『お茶の水女子大学大学院教育改革支援プログラム「日本文化研究の国際的情報伝達スキルの育成」平成19年度活動報告書』シンポジウム編・海外研修事業編(2008年3月)に発表した。 さらに9月に中国・杭州で開催された「遣隋使・遣唐使1400周年記念国際シンポジウム〈中日文化交流の源流〉」で「唐代宮人に関する一考察」を発表したおり、中国の古往来というべき「書儀」についての情報を得ることができた。来年度は「書儀」についての史料収集と、日唐比較研究に着手したい。
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