2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19720166
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
吉江 崇 Kyoto University of Education, 教育学部, 准教授 (50362570)
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Keywords | 日本史 / 部類記 / 勧修寺家 / 大記 / 宮廷儀礼 / 目録 |
Research Abstract |
本研究の最終年度にあたる平成21年度には、前年度までの調査の補足と総括をおこなった。 本研究の第一の目的は、部類記とよばれる書物について利便性のある目録を作成することにあった。その目的のもと、京都大学総合博物館が所蔵する勧修寺家文庫を対象に調査を遂行し、平成21年度には、その成果を「勧修寺家文庫所蔵部類記目録(稿)」と題して公刊することができた。種々の日記・記録を収載することに特質のある部類記は、書名のみではどのような史料を含むかが判然としないため、今回作成した目録では、内容を可能な限り明示することにつとめた。目録化しえた部類記はわずか65点にすぎないが、利便性のある目録の姿を提示できたものと考える。 また、部類記の史料的価値を対比的に捉える素材として、前年度より、勧修寺家の祖である藤原為房の日記、大記の写本調査をおこなってきた。平成21年度には、補足的な調査も終えることができ、その成果を「大記写本一覧(稿)」と題して刊行した。調査した写本は、23機関が所蔵する合計85種類におよぶ。マイクロフィルムや写真帳を利用することもあったが、所蔵機関を訪れ、実際に閲覧することを基本とした。いまだまとまった翻刻がない大記という院政期の日記史料について、今後、翻刻作業をおこなううえでの基盤となるような重要な成果であるものと考える。 そのほか、宮廷社会の様相を明らかにする図書1本(共著)と、口頭発表を1回おこなった。
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