2008 Fiscal Year Annual Research Report
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19730007
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| Research Institution | Beppu University |
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Principal Investigator |
山本 弘 Beppu University, 文学部, 助教 (80363307)
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| Keywords | 日本法制史 / 中世 / 訴訟制度 / 濫訴 / 堺相論 / 土地境界紛争 / 裁許前誓約 / 堺打越 |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、日本中世における紛争解決過程において、裁判権力が「濫訴」として排除していた訴訟事例について実証的かつ多角的な検討を加え、当該期の裁判権力および社会の特徴を明らかにすることである。
平成20年度の到達目標は、「当事者提出文書における「濫訴」言及事例の検討」および「日本中世の訴訟制度における「濫訴」の概念整理」であった。この目標のもと、これまでの研究内容を補充するため、不充分であった史料の蒐集および検討を行った。これからの研究に向けての史料の基盤的整理作業は一定のレベルに到達したものの、史料蒐集に時間がかかり、十分な史料の批判・検討には至らなかった。次年度以降は、史料のさらなる整備について継続して配慮しつつ、本格的な検討作業を進めたい。以下、本年度の具体的成果を述べる。
1, 史料の収集
本年度の主たる研究目標である史料の補充的収集については、ほぼ達成できた。しかし、なお検討すべき史料も残存しており、また、未刊行史料についての調査もまだ十分とはいえないので、次年度以降の課題としたい。
2, データベース化作業
データベース化作業については、データ化のために整理した資料について、入力作業を開始した。しかし、史資料の整理や入力項目の精査に時間を費やしてしまい、はかばかしい進捗とまでは行かなかった。作業を効率化し迅速に進めることを課題としつつも、最終的には精確なデータベースを構築できることを至高の目標とし、各段階ごとに資料整理を確実に行っていきたい。
3, 研究者との交流
学会出席や資料収集の作業を通じて、様々な分野の研究者と交流を持つことができた。「濫訴」という概念定義自体に対する議論や、研究手法、さらには資料の所在等について、多方面からの助言を得ることができ、知見が拡がった。
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