2007 Fiscal Year Annual Research Report
ペルーを中心としたラテンアメリカ型大統領制をめぐる比較憲法史研究
Project/Area Number |
19730029
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
川畑 博昭 Aichi Prefectural University, 文学部, 准教授 (50423843)
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Keywords | 公法学 / 比較憲法史 / 大統領制 / ラテンアメリカ / ペルー |
Research Abstract |
【具体的内容】 二度にわたる現地での資料収集によって,限定的ではあれ入手できた資料にもとづき,ペルーを中心とするラテンアメリカ型大統領制を規範一実態の枠組みで捉える研究の一部として,ペルーの刑事手続の変容とフジモリ政権下での「司法改革」を素材にして,まずは「大統領中心主義」型の憲法統治構造の現代的ありようを探る試みを行った(論文)。くわえて「比較憲法史」的見地からペルーおよびラテンアメリカ固有の憲法統治構造を析出するという本研究の課題に関わり,現在の「グローバリゼーション」という世界的現象のなかでのペルーおよびラテンアメリカ諸国という「低開発国(途上国)」における統治(国家)とそれを支える社会の実態構造の関連についての研究成果の一部を公表した(学会・研究会発表)。資料の入手状況との関わりで,今年度は「比較憲法史」のいわば縦軸(歴史・時間的側面)を基軸にしつつ,現代的事象において,ペルーおよびラテンアメリカという「低開発国」において,具体的に「どのような大統領制」が現象するのか,という点を重視した研究成果となっている。 【意義,重要性等】 「グローバリゼーション」という現代的事象と「統治(規範)-社会構造」との関わりについての研究は少ない現状に鑑みれば,「低開発国(途上国)」研究としての問題提起を行った点は,今日的意義および重要性を有していると考えられる。こうした作業は,今後,研究課題の具体的内容を「ラテンアメリカ型大統領制」の史的展開と位置づける本研究にとって,現代的事象からより鮮明な歴史的意味と意義を解明し,「比較憲法史的研究」としてまとめていく際の必要不可欠の作業である。
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Research Products
(3 results)