2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイテク産業に注目した競争排除行為に対する独禁法規制基準の解明
Project/Area Number |
19730047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 邦宣 大阪大学, 高等司法研究科, 准教授 (00305674)
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Keywords | 独占禁止法 / 競争者排除 / ハイテク産業 / 反トラスト法 / EU競争法 |
Research Abstract |
医薬品産業や電気通信作業などハイテク産業とよばれる産業分野では、特許権やネットワーク効果に起因して、独占が発生する危険性が大きい一方で、イノベーションが活発になされるなど、市場における競争は通常の市場におけるよりも激しいものと評価されている。前者は積極的に独占禁止法の適用を要請するようにみえ、後者は独占禁止法の適用が不要であり、むしろ規制の失敗を招来するようにみえる。本研究は、このような独占禁止法の適用が必ずしも一義的ではないハイテク産業について、カルテルなどの競争回避行動ではなく、競争者排除行為に注目して、規制基準の解明を目指すものである。比較法研究の対象としては、米国法およびEU法とするが、一昨年度のEU法、昨年度の米国法に続き、今年度は再びEU法に研究の中心を移動させた。より具体的には、一昨年度のテレコム産業の産業特性を浮き上がらせ、また一昨年度のプライススクイーズにかかる研究を深化させるために、EUの電力産業における自由化、競争問題について検討を行った。また、昨年来よりの、市場支配力および市場確定における経済学の利用方法についての、研究を継続させた。これら作業により、これまでの研究成果に対して大きな深みが生まれたと考えている。
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Research Products
(3 results)