2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730066
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大渕 真喜子 University of Tsukuba, 大学院・ビジネス科学研究科, 准教授 (30400625)
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Keywords | 国民法学 / 知的財産訴訟 |
Research Abstract |
交付申請書「研究の目的」で述べたとおり、本研究には比較法研究が不可欠である上、本研究の対象となる訴訟が営業秘密に関するものであるため、調査対象となる文献の範囲は、民事訴訟法のみならず、知的財産法(不正競争防止法も含む)にまで及ぶものとならざるを得ない。本年度は、この比較法研究の基礎作業として、主にドイツ法及び英米法の外国法文献の収集及びその検討を中心に行った。民事訴訟法や不正競争防止法等について必要なコンメンタール等のほか、Matthews,et al.,Disclosure(3rd ed.2007)をはじめとする関連書籍を検討したほか、さらに、例えば、Sturner,Die gewerbliche Geheimsphare im Zivilprozeβ,JZ 1985,453 のような関連論文について広範囲にわたって文献調査を行った。これにより、ドイツ法・米国法に関しては研究に必要な重要文献を相当程度カヴァーし、ドイツあるいは米国(プリ・トライアル段階を含む)における民事訴訟上の営業秘密保護に関する議論について調査検討することができたと思われる。米国と同じ英米法系に属する英国法については、ディスカバリーの範囲が米国とかなり異なることを踏まえて、これがプロテクティヴ・オーダーに対して与える影響を検討した。秘密手続(相手方当事者らを排除して裁判所が実施する証拠調手続)が設けられているという意味で比較法上も調査の必要があるスイス法については、いくつかの重要文献を検討したが、さらに追加して調査をする必要がある。 以上を踏まえて、来年度には、上記の研究結果をとりまとめて公表する予定であり、現在鋭意執筆中である。
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