2008 Fiscal Year Annual Research Report
地方分権化時代における西アフリカの地方政治の変化と課題
Project/Area Number |
19730120
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
岩田 拓夫 University of Miyazaki, 教育文化学部, 准教授 (60375384)
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Keywords | アフリカ / 地方分権化 / 民主化 / ブルキナファソ / ベナン / マリ / 自治体間国際協力 / 選挙 |
Research Abstract |
本研究は、地方分権化がアフリカの地方政治にいかなる変化や課題をもたらしているのかを明らかにすることに加えて、最終的には外交・援助政策に対する政策的な提言を行うことを目的とする。 初年度である平成19年度は、3年間の研究助成期間の初年度として、西アフリカ諸国の分権化改革の沿革を整理しながら、分権化による地方自治体の政治的・行政的ガヴァナンスに与える好影響と問題点を明確にし、比較研究を実施するための理論的整理・研究を実施した。 平成20年度は、まず前年までの中間的研究成果発表の機会として、地域貢献も視野に入れて、国内での公開ワークショップ(平成20年5月、宮崎大学)を開催した。学界に対しては、論文、学会発表によって研究成果を発表した。 平成20年度の研究成果としては、前年度のブルキナファソに加えて、西アフリカ諸国において分権化に関して評価の高いマリにおいて現地調査を行った。また、マリにおいて関係者との意見交換を通じて、研究の過程で得られた知見をフィードバックしたところ、20年末に同国が主催した自治体の国際協力大会に招待され、出席した。マリ側だけでなく、本年2月に東京で開催された外務省主催の地方自治体向けの外交フォーラムにおいてパネリストとして招かれ、本研究の成果の一旦を披露し、研究成果の一部を政策担当者へ還元した。 これまでの2年間の研究期間において、西アフリカのベナン、ブルキナファソ、マリ、の3カ国について資料、現地調査を通じて、研究課題であるアフリカにおける地方分権化の政治的影響と政策的課題に関して理解を深めてきた。 当研究の最終年度である平成21年度は、研究の仕上げが目標である。最終成果とりまとめとして、わが国の外交、援助政策への提言も視野に入れて、これまでの研究成果を著書として刊行するための準備を本格化させる。
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