2009 Fiscal Year Annual Research Report
実証・実態研究の統合による「地域としての竹島研究」の構築
Project/Area Number |
19730128
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Research Institution | The University of Shimane |
Principal Investigator |
福原 裕二 The University of Shimane, 総合政策学部, 准教授 (30382360)
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Keywords | 地域学 / 竹島 / 独島 / 日本海 / 東海 / 日韓関係 / 地域研究 / 政治学 / 国際関係史 / 島根県 |
Research Abstract |
本研究課題は、(1)近代以降の第一次文献を中心に、政府・地方自治体・民間がいかに竹島を捉え、いかなる価値を付与してきたのかを考察し、(2)日韓会談文書の詳細な分析を進め、両国政府における「竹島の取り扱い」を明らかにし、(3)島根県の竹島を巡る動態を、島根県総務課所蔵文書を基に分析を進め、(4)上記の結果を補強・同定すべく、竹島周辺海域への出漁経験者に対する聞き取り調査を行い、(5)日本の朝鮮植民地期及び戦後の竹島周辺海域における日韓双方の漁獲量の推移を定量的かつ通時的に把握し、(6)(5)の時期の竹島周辺海域の漁業水域、操業ルール、出漁に纏わる各種制約・条件、出漁漁船の増減、トラブルの変化等を調査した上で、日韓両国の政府、地方自治体、民間の対応を明らかにすることを通じて、戦後の竹島の位相を明らかにし、「地域学としての竹島研究」の構築を目指すものである。 最終年度である今年度は、(1)~(6)までの分析・考察の総仕上げを行いつつ、これに立脚して、「地域学としての竹島研究」の方法論である「第三の視角」の提示と、それに基づく手法により戦後の竹島の位相を導出し、それによって本研究課題を完遂した。 なお、(1)~(6)で得た実証・実態研究の成果は、韓国日語日文学会の招待講演の場で、「私の竹島/独島研究」と題して公表した。また、戦後の竹島の位相に疑義を呈し、「地域学としての竹島研究」の重要性を提起する内容の研究成果は、韓国で開催された国際学術会議を通じて公表したほか、日本でも一文を草し公表を行った(『交渉する東アジア-近代から現代まで-』[風響社より2010年6月刊行予定])。
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