2007 Fiscal Year Annual Research Report
グループ間の移動とグループ外部性が協力行動に及ぼす影響
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19730143
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上須 道徳 Osaka University, サステイナビリティ・サイエンス研究機構, 特任助教 (50448099)
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Keywords | 環境経済学 / 経済実験 / ゲーム理論 |
Research Abstract |
(1)グループ簡易どうと外部性の効果検討のためのゲームの設定の検証 ラボ実験で行うゲームを検討・設定した。基本的には以下にあらわすように、2グループ、Nプレイヤーを想定した繰り返し3ステージゲームに汚染スピルオーバー(グループ外部性)やプレイヤーの移動といったグループ間のインタラクション要素を加え、具体的な利得関数、プレイヤー数、ラウンド数などについて検討した。人数に関しては、各グループで実験はじめに5〜6名のプレイヤーを確保するために、1セッション10人から12人を見込む。1セッションは学習パターンの計量推計を行うこと、均衡戦略への到達を考慮し15から20ラウンドの繰り返しを行う。各セッションはコンピューターターミナルを使用することで1時間から2時間で修了することを想定する。利得関数に関しては、排出ゲームに基づいた線形の関数を想定する。実験は実際の計算はコンピューターが行うが、線形にすることで被験者が説明書などに書いた利得表を見るだけでゲームの構造を容易に理解できるようにするためである。また、グループ間の移動や罰則を与える行動をとらせるインセンティブを十分に保つために授業などで模擬実験を行い様々なパラメタ値を検討した。 (2) 実験セッションの検討 本研究が想定するゲームは複雑であり仮説も複数存在する。本研究ではグループ外部性と移動の効果を検証するために、以下の4つのトリートメント条件を検討した。1)グループ外部性なし、移動なし。2)グループ外部性なし、移動あり。3)グループ外部性あり、移動なし。4)グループ外部性あり、移動あり。さらにこれらに加え、一種の観客効果を制御するために5)グループ外部性なし、移動なし、他グループの観察なし、というセッションを新たに設けることとなった。各条件のセッションは3〜5セッション行う。 3)コンピュータープログラム作成 上記の仮説を実証するために人を使ったラボ実験を行うためにコンピューター端末を使用するが、そのためのコンピュータープログラムはPI自らで作業を行っている。
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Research Products
(1 results)