2007 Fiscal Year Annual Research Report
大学制度の変容と教員の雇用創出・雇用喪失の計量分析
Project/Area Number |
19730161
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
鹿野 繁樹 Osaka Prefecture University, 経済学部, 准教授 (80382232)
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Keywords | 労働移動 / 高等教育 / パネルデータ分析 |
Research Abstract |
本年度は主に,大学学部データの電子データベース化を行った。当初は財団法人大学基準協会「大学-覧」(2001-2005)の電子化を予定していたが,後に週刊朝日「大学ランキング」のほ.うか教員数以外の変数が豊富であることが判明し,急遽後者の入力作業を行った。主な変数は。(1)正教授数,(2)准教授数,(3)講師数,(4)学生数,(5)男子割合,(6)受験者数,(7)合格者数,(8)入学者数,(9)推薦入学者数,(10)所在都道府県,などで,大学学部を墟測個体とする個票データである。2004,2005,2006,2007平度の4年度分のクロスセクションデータノ入力完了しており,現在は大学学部名による観測個体のコーディングとマッチングの作業を継続中である。(よってパネルデータはまだ完成していない。)令年度も入力作業を継続し時糸列次元の観測を延ばす予定である。またこのデータソースは大学ごとの外部研究資金獲得状况など,興味深い変数も含むため,これらも入力する。大学学部単位の個票クロスセクションデータ,パネルデータは国内外でも稀であり,このデータベースの利川価値は高いと思われる 計量経済学の方法論の面では、実際にデータを整備してゆく過程で大学教員数が非常に離散性の高い変数であることが分かったため,非線形動学パネルデータに関する既存研究の収集を行った。未刊ながら,大学データとは別のデータを用い,2次元の動学的プロビットモデルの開発と推定を行った。非線親動学パネルモデル一般についてまだ明らかでない部分が多ダいため,この研究を通じて計量理論への貢献も期待でさる。 本データベースの個体は欠損値を含むものが多くあるため,雇用創出・雇用喪失(JC・JD)インデックスを作る際に適切なimputationが必要であることも判明した。Jc・JDインデックスにおける欠損値の処理方法の開発が,新たな課題として生まれた。
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