2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730174
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
太田 勝憲 Wakayama University, 経済学部, 准教授 (60403218)
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Keywords | 多市場接触 / 最適シェアリングルール |
Research Abstract |
繰り返しゲームの応用研究、特に企業の結託的行動を生み出す環境を探究すべく、以下にあげる3本の論文について研究活動を行った。 平成19年度に作成した多市場接触のカルテル促進効果に関する小林創氏(大阪府立大学)との共著論文"Multimarket Contact in Continuous-Time Games""の改訂を行い、改定版がEconomics Lettersから出版された。さらに、多市場接触のカルテル促進効果に関する新たな研究として"Optimal Collusion under Imperfect Monitoring in Multimarket Contact"(小林創氏との共著)を作成した。この研究では、一般的な離散時間の繰り返しゲームにおいて、多市場接触の持つカルテル促進効果を検証する論文で、割引因子が十分大きい時、多市場接触によって、相手企業がカルテルを守っているかどうかに関する情報が正確になり、さらに、複数の市場で行われる処罰を恐れるがゆえ結託破りが難しくなり、結託の利益が大きくなることが示された。" 平成20年度には、昨年度作成した長期的パートナシップにおける最適均衡とその均衡をサボートする最適シェアリングルールに関する論文をブラッシュアップし、共著者の関口格氏(京都大学)がエコノメトリックソサイエティーのヨーロッパミーディシグで発表した。("Optimal Sharing Rules in Repeated Partnerships," KIER Discussion Paper No.650、関口格氏、小林創氏との共著)"
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