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2009 Fiscal Year Annual Research Report

東アジアにおける貿易・環境政策波及効果の研究

Research Project

Project/Area Number 19730180
Research InstitutionThe University of Shiga Prefecture

Principal Investigator

林 宰司  The University of Shiga Prefecture, 環境科学部, 准教授 (20347248)

Keywords環境政策波及 / 持続可能な発展 / 東アジア
Research Abstract

中国におけるCDMを検討することで、先進国・途上国の環境政策か市場における投資活動にどのように影響を与え、持続可能な発展にどのように貢献するかが得られた。CDMはこれまでにはない、市場を活用した地球環境政策である。CDMは規制的手法ではなく、先進国企業の投資活動をCDMによって途上国へ向かうよう誘導する市場活用型の政策手法である。また、中国(途上国側)は、ユニラテラルCDMの登場によって、これまで買い手市場であったCDMの市場を、自国が要望するユニラテラルCDMに合致する技術を先進国に提案するという形で、売り手市場へと情勢を変化させた。
また、これまでのCDMは途上国の政策自体に影響を及ぼすことができないという限界があったが、プログラムCDMにより、GHG削減計画・制度の導入、具体的な普及・促進策実施のプロジェクト化により、ホスト国の政策に影響を与えうる。
本研究の意義は、CDMの制度設計を再検討することにより、環境政策が国境を超えた投資活動に影響を与え、先進国から途上国の環境技術の波及を促すだけでなく、プログラムCDMの存在により途上国内の環境政策にも波及効果をもたらすことを論証したことである。さらにユニラテラルCDMの例に見られるように、途上国側も自国が要望する環境技術を市場を通じて引きつけるようコントロールできることを論証した。
本研究は、グローバル化により環境問題の因果関係が国境を超えて現れているのに対し、環境政策のグローバル化によりその政策の及ぶ範囲が国境を超えて他国へ波及するメカニズムを明らかにした点で重要である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 持続可能な発展から見たCDM-中国における意義と課題-2009

    • Author(s)
      林宰司
    • Journal Title

      環境ガバナンス叢書『東アジアの経済発展と環境政策』 2

      Pages: 179-196

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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