2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730181
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
横山 由紀子 University of Hyogo, 経営学部, 准教授 (80336825)
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Keywords | 労働経済学 / 家族形成 / 若年労働市場 / 少子化 |
Research Abstract |
若者の離婚が増加しているが、離婚と就業には密接な関わりがある。離婚が就業を促進しているのか、それとも就業が離婚増加の要因となっているのか。離婚経験および離婚への意識が各個人の就業行動とどのように関わっているのかを明らかにするため、アンケート調査を行った。兵庫県下の正規・非正規従業員を対象にし、離婚経験の有無や離婚に対する不安、就業経歴等の情報を得られた。単純集計等はすでに終わっており、離婚と就業行動に関する詳細な分析は21年度に行う予定である。 また、非正規が進むことで様々な社会問題が生じていることに関し、非正規化が職場に与える影響ならびに正規従業員がそれをどう認識しているかをこの調査票を用いて分析した。非正規従業員の活用方法を「量」と「質」の2つの側面から考えることで分析を行った。非正規従業員の「量」の活用に関する方法として、1、非正規従業員割合を上げる、2、1人あたりの労働時間を長くする、という2つの方法、一方、正規従業員の仕事内容における「質」に関する活用方法としては、3、非正規従業員が職場のリーダー役につく、4、役職につく、という2つの方法について正規従業員の意識を分析した。いずれの活用方法に関しても反対意見が約半数を占め、賛成意見は1割程度にすぎない。ただ、営業・販売職では他の仕事に比べ賛成意見が多くなっており、特に非正規従業員が職場のリーダー役につくことに関しては賛成意見が反対意見を上回るほどである。リーダー役や役職につくことについては、非正規従業員比率と密接な関係があり、非正規従業員が多い職場ほど賛成意見が多くなっている。また、非正規従業員をリーダー役として活用することで正規従業員の労働状況が改善されると期待する人も少数ながら存在していることは興味深い。
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Research Products
(1 results)