2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730192
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
大西 宏一郎 National Institute of Science and Technology Policy, 第二研究グループ, 研究員 (60446581)
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Keywords | 発明報奨制度 / 特許データ / 職務発明 / インセンティブ |
Research Abstract |
独自のアンケート調査で収集した360社(回収率43パーセント)のパネルデータ(期間1990-2000)と米国特許データを用いて,発明報奨制度の導入の効果が企業の米国登録件数,被引用回数に与える影響を実証した。近年注目を集めている実績報奨制度の導入は,相対的な価値が高いであろう被引用回数の高い特許の増加にはつながっていないことが明らかとなった。他方で,単純に米国特許登録件数に与える効果に限った場合,有意に特許件数を増加させる効果が見られたものの,その効果は出願・登録時の報奨制度の効果の半分程度であった。この結果は,実績に基づいた報奨制度が期待されているような効果を得ていないことを示している。 分析結果は,「発明報奨制度と研究者のインセンティブ-米国特許データから見た発明報奨制度の導入効果-」『特許の経営・経済学』(雄松堂)として上市した。 加えて,日本の特許データで同様の分析が出来るようにIIPパテントデータベースの特許データ等を利用して,企業名での名寄せ作業を行った。
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