2009 Fiscal Year Annual Research Report
最適所得税理論の再構築-所得税と消費税の最適な組み合わせとその構造
Project/Area Number |
19730233
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
小川 禎友 Kinki University, 経済学部, 准教授 (30330228)
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Keywords | 最適所得税 / 最適物品税 / 最適関税 |
Research Abstract |
本研究の目的は,所得税と消費税の最適な組み合わせとその構造を明らかにすることである.学術的な特徴は,効用関数に弱分離性の仮定をおかない下で、最適所得税の累進度,各財に対する最適消費税率の順位,最適な消費・所得税収比率を調べることにある.さらに、資本所得の租税回避問題を考慮した開放経済モデルを構築し、最適な租税構造を明らかにすることも本研究の学術的な特徴である。 本研究課題に関係する論文を2本作成した. 1つ目の論文は、最適物品税率の符号を調査したものである.すべての財が互いに代替的なら,すべての最適物品税率は正であることを証明した.この論文は雑誌への投稿準備中である。次の論文は,交易条件を考慮した開放経済モデルにおいて、最適関税構造を明らかにした論文である.この論文は,従来の最適所得税・消費税問題とは扱う対象が異なるが,最適所得税・消費税問題を交易条件効果が発生する開放モデルへ拡張するうえでの準備的な論文として位置づけられる.すべての貿易財が各国で代替的なら、各貿易財に対する関税率の国家間総計は正であることを証明した。この論文は雑誌に投稿中である。
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