2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しいキャリアと有効なマネジメント施策に関する実証研究
Project/Area Number |
19730247
|
Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
上野山 達哉 Fukushima University, 経済経営学類, 准教授 (90323188)
|
Keywords | キャリア / 人的資源管理 / 経営管理 |
Research Abstract |
本研究では「組織間・組織内を問わずさまざまな境界を乗り越える能力や意欲のある有能な従業員を企業がいかにマネジメントし、組織成果につなげていくか」を理論的・実証的に明らかにすることを目的としている。このような目的を2年間で達成するため、最終年度の20年度は以下のような活動を実施した。研究の視点としては、前年度業績において示された、職務特性とキャリア成熟度の職務態度への主効果及び交互作用効果という基本的なフレームワークを踏襲しつつ、前年度実施調査によってえられたさまざまなデータのうち、とくに定性的データをさらに分析することに重点が置かれた。その結果、先行2要因が職務態度にプラスの相乗作用を持つ場合について、職場では具体的にどのようなケースがあるか、また2要因が効果を打ち消しあう場合について、職場における具体的ケースはどのようなものかが明らかになった。調査対象組織へのフィードバックミーティングの結果、この組織においてこのような知見は納得性があるとのコメントも得られた。これらの追加的発見事実をもとに、次頁にあるような研究発表を実施した。発表セッションでは、職務特性へのさらなる先行変数としてのリーダーシップへの影響も検討してはどうかというコメントを得た。2年間でこの研究は、主題にかかわる問題として経営管理とキャリア管理の機微とのぞましい相乗的・相補的施策について一定の知見を示したといえるが、今後さらに探求していく必要があると考えられる。
|