2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730289
|
Research Institution | Takachiho University |
Principal Investigator |
庄司 真人 Takachiho University, 商学部, 教授 (50317658)
|
Keywords | 顧客関係管理 / 顧客情報 / ロイヤルティ・プログラム / 小売業 / 市場志向 |
Research Abstract |
本研究は、顧客関係管理における組織内部要因の明確化と顧客関係管理における顧客情報の活用と成果を明確にすることを目的としている。研究計画期間の初年度である平成19年度は、調査で使用するアンケートの作成を中心に実施した。 本研究において作成したアンケートは、上記の目的に照らし、マーケティング研究においてこれまで実施されてきた市場志向研究の研究成果である顧客情報の発生と伝播を踏まえたものとなっている。今年度実施した調査の中から社内の部署間の連携があまりない企業や顧客関係管理システムの導入が一部で決定され、全社的な理解がないまま導入されている企業においては顧客情報の活用がなされていない可能性があることが判明した。そこで、顧客志向もしくは市場志向である企業ほど顧客関係管理あるいはその一部であるロイヤルティ・プログラムの成果が高い傾向が高いという仮説の中で、顧客関係管理によって得られた情報の活用が適切に行われていることを解明する質問項目を中心としているものとなっている。さらに、顧客関係管理システムの導入のきっかけと競争志向および顧客志向との関係は、企業の目的・目標あるいは戦略における同システムの位置づけを明確にするうえでも有効なものとなるため、これらを含めた質問項目となっている。 また、平成19年度においては、プレスリリース、新聞、雑誌などテキスト資料を分析し、顧客関係管理システムの導入の理由や想定されている成果を分析することでアンケート調査の項目をより精査することを行った。 研究計画期間の最終年度である平成20年度は作成したアンケートをもとに調査を行うとともに、その結果を基にしたインタビュー調査を実施することで、小売業における顧客関係管理の社内的要因と顧客情報の活用および成果について分析することとなる。
|