2009 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄離島村における地域社会の持続的発展モデルの構築-観光化と環境保全のはざまで-
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19730350
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
圓田 浩二 Okinawa University, 人文学部, 准教授 (10369209)
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Keywords | スクーバ・ダイビング / レジヤー / 環境保全 / エコ・ツーリズム |
Research Abstract |
2009年度は、研究計画に基づき、与那国島、渡嘉敷島、座間味島、沖縄本島のダイビングショップを調査し、インタビュー調査を行った。さらに、沖縄本島で行われている障害者ダイビングの調査を行い、スクーバ・ダイビングの可能性について分析・考察した。 論文「現代社会におけるスクーバ・ダイビングの存在意義-制度化される体験と存在論的安心-」では、日本におけるスクーバ・ダイビングの受容と行為自体の解明を行った。結論として、ダイビングを特徴づける偶然と眩暈の要素は、個人にとって、競争と管理、監視、ルーティンによって特徴づけられる日常から引き起こされる存在論的な不安を解消することになる。結果的に、ダイバーが体験として行うダイビングは、現代社会に生きる個人の存在論的な不安を解消する制度として確立されている。 学会発表「沖縄・慶良間海域の保全活動-エコ・ツーリズム推進法の施行を巡って-」では、慶良間海域の保全に向けて施行の準備が進んでいる、エコ・ツーリズム推進法について、ダイビングショップの経営者の観点から、利害が一致しない二つの団体・地域について調査をし、考察を行った。「座間味村におけるダイビング・ポイントの利用とサンゴ礁保全の取り組みについて-観光・環境保全・地域住民-」においては、「サンゴ」という資源の利用と保全の観点から、座間味村の取り組みと指向性について調査し、報告を行った。今後の慶良間海域における保全と海洋利用については、エコ・ツーリズム推進法を巡る社会運動として、その動向を注視していく必要がある。
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Research Products
(3 results)