2007 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者に対する自立支援サービスにおけるリスク評価尺度の開発研究
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19730363
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| Research Institution | Kochi Women's University |
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Principal Investigator |
鈴木 孝典 Kochi Women's University, 社会福祉学部, 講師 (20363856)
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| Keywords | 障害者福祉 / 地域福祉 / 危機管理 / リスクマネジメント |
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| Research Abstract |
今年度は,リスク評価尺度開発に向けた基礎研究として,リスク指標の理論枠組み及び概念モデルの検討,さらにはリスク指標の項目抽出のための研究を実施した。まず,リスク指標の理論的検討については,ソーシャルワークの視座をリスク概念に統合し,障害当事者のエンパワメントを志向したモデル構築を試みた。しかし,「ソーシャルワーク」と「リスク」の概念的差異の問題から,リスク学的視座に基づく指標の作成が適当であるとの結論に達した。また,リスク指標の作成については,サービスに係る職員を対象に,リスク評価についてのワークショップを開催し,その参加者よりサービスにおけるリスクの典型的事例を収集した。その質的データについては,リスクアセスメント手法である「SHELLモデル」を援用して分析し,リスク項目の抽出を行った。
これまで,我が国の精神保健福祉領域を含む保健福祉領域において,サービス場面に着目した具体的なリスク項目の提示を試みた研究は,ほとんど存在しない。障害者自立支援法以降,障害福祉サービスの規制緩和が進み,共同生活援助などのサービスにおいて精神保健福祉士等の専門職員の配置が困難になりつつある状況において,客観的なリスク指標が示されることは,サービス支援計画の作成をはじめとするサービス提供の質確保と合理化に寄与するものと推察する。指標化に向けては,その基礎研究であるリスクの典型事例の集積と分析をさらに重ねる必要があり,来年度の研究課題としたい。
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