2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライバル関係の対人関係次元上の位置づけに関する総合的研究
Project/Area Number |
19730389
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
太田 伸幸 Chubu University, 教養教育部, 准教授 (40367628)
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Keywords | ライバル / 対人行動志向性 / 競争志向性 / 協同志向性 / 競争心 / 友人 |
Research Abstract |
従来の目標性を基準とした対人関係の分類では,ライバルの位置づけが明確とならないため,対人的な相互作用の志向性である協同志向性と競争志向性を独立した次元として設定し,対人関係の4つの型(協同,競争,個人,ライバル)に分類した.軸として用いている競争志向性も協同志向性も他者と比較したり他者との相互作用を求めたりする意識である.いずれの志向性においても高ければ,課題遂行時に他者を意識していることを表す.そこで,いずれの志向性も高い第1象限に「ライバル」,いずれの志向性も低い第3象限に「個人」,競争志向性のみが高い第2象限に「競争」,協同志向性のみ高い第4象限に「協同」をそれぞれ配置した. 第1調査では,競争志向性と協同志向性を独立した次元としてとらえた対人関係モデルを実証的に検討するための尺度の作成を行った.結果,想定していた2因子を抽出し,これを元に友人とライバルの比較を行ったところ,友人をライバルとしても認知している場合,協同的な志向のみならず競争的な志向も高まることが示された.これは対人関係モデルにおける第1象限(ライバル)に該当し,モデルの妥当性が支持されたといえる.さらにライバル認知群では両志向性に有意な相関は認められなかったため,競争と協同を独立した概念としてとらえる方が,ライバル関係の検討には適切であると考えられる.また,第1調査でのライバルは,友人をライバルとして認知している場合であるため,第2調査として,ライバルとしてのみ認知している関係とライバルを友人としても認知している関係についての比較を行うための調査を実施した.
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Research Products
(3 results)