2008 Fiscal Year Annual Research Report
青年・成人期の愛着スタイルが恋愛関係ならびに熟年期の夫婦関係の質に及ぼす影響
Project/Area Number |
19730391
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Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
金政 祐司 Osaka University of Human Sciences, 人間科学部, 准教授 (70388594)
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Keywords | 青年・成人期の愛着スタイル / 関係の特徴 / ペアデータ / 親子関係 / 恋愛関係 / 夫婦関係 |
Research Abstract |
個人が他者と親密な関係を築き、それを維持していくことは心身ともの健康を考える上において重要なことがらである。また、本研究の対象とする恋愛関係ならびに熟年期の夫婦関係の質の維持、向上を考えることは、現代日本の抱える大きな問題の一つである少子化の問題とも親和性が深い。本研究では、このような恋愛関係ならびに熟年期の夫婦関係の特徴や質について、発達的な観点をもつ青年・成人期の愛着理論(Hazan & Shaver, 1987)からのアプローチを試みる。青年・成人期の愛着スタイルとは、個人の発達過程を通じて培われた自己や他者への信念や期待として捉えられ、この愛着スタイルが恋愛関係や配偶者関係にどのような影響を与えるのかについて、ペア調査を用いて検討を行うことで、恋愛や夫婦関係を形成する両者にとってより良い関係を維持していくため方向性の提言が可能となると考えられる。 昨年度、本研究課題について、平成19年度と平成20年度の科学研究費を用いて行った親子関係のペア調査ならびに恋愛関係のペア調査から、青年期の恋愛関係と青年期の親子関係という2つの愛着関係の共通項についての結果をまとめ、社会心理学研究という審査付きの学会誌に投稿した結果、掲載が決定した。また、本研究課題に関する研究結果について、国内の学会で2度、海外の学会で1度発表を行った。さらに、昨年度に青年期の子供を持つ熟年夫婦のペア調査を行い、180組の夫婦のデータを収集した。今後、そのデータに関する研究結果を審査付き学会誌に投稿するための準備を継続して行うとともに、今年度に上記の研究結果を関連学会ならびに海外の学会などで発表することを予定している。
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Research Products
(5 results)