2007 Fiscal Year Annual Research Report
部活動における競技種目の特性により規定される満足感についての研究
Project/Area Number |
19730397
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Research Institution | Kochi Gakuen College |
Principal Investigator |
吉村 斉 Kochi Gakuen College, 幼児保育学科, 講師 (20310899)
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Keywords | リーダーシップ / 集団 / 対人関係 / 心理アセスメント / 教科外教育 |
Research Abstract |
平成19年度は、部の連帯性尺度作成のための予備調査を中心に、研究が実施された。調査は、平成19年10月から平成20年1月にかけて、A県内の公立高等学校1年運動部員74名を対象に、尺度の構成概念妥当性および信頼性を検討された。 まず、構成概念妥当性について、作成された連帯性尺度は、集団凝集性尽度(阿江,1985)、集団魅力尺度(丹羽・岡・黒田・蔦川・林,1992)とそれぞれ正の相関関係が認められた(r=.55,r=.60,いずれもN=74,p<.001)。この結果より、作成された連帯性尺度は、部のまとまりと部の魅力に関する構成概念妥当性を有すると判断された。 次に、信頼性については、尺度の項目-全体相関を算出した。その結果、作成された10項目は.47-.81の範囲に分布していた。クロンバックのα係数は.89であった。調査は、3カ月の期間をおいて二度実施された。3カ月後の尺度得点との相関係数を算出すると、r=.75(N=59,-p<.001)と高い値が得られた。 以上の妥当性と信頼性の結果より、本尺度は測定に耐えうると判断され、平成20年度に行われる本調査で使用することとした。なお、平成19年度では、他の尺度に関する結果も、日本教育心理学会第49回総会(文教大学越谷校舎)で発表された。これらの結果に基づいて、本調査計画の具体化が図られた。平成20年度は、1学期に、A、B県内中学校4校を対象、本調査を実施し、分析・検討を進める予定である。平成20年度は、競技種目の特性についての発表を2件予定している。本調査の結果の詳細については、平成21年度の学会等で随時報告していく予定である。
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