2008 Fiscal Year Annual Research Report
部活動における競技種目の特性により規定される満足感についての研究
Project/Area Number |
19730397
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Research Institution | Kochi Gakuen College |
Principal Investigator |
吉村 斉 Kochi Gakuen College, 幼児保育学科, 准教授 (20310899)
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Keywords | リーダーシップ / 集団 / 対人関係 / 心理アセスメント / 教科外教育 |
Research Abstract |
平成20年度は、主に競技特性による満足感の違いが検討された。研究成果として発表された概要は以下の通りである。 まず、高校生を対象とした調査によると、集団魅力については個人種目と団体種目の間に有意差は見られず、競技そのものではなく、競技を通して得られるもの(例えば、連帯感、われわれ意識、友情など)によって規定されることが示唆された(吉村, 2008, 日本心理学会)。 また、高校生の運動系と文化系を含めて活動の特性による満足感の違いを検討すると、ここでも集団魅力に関する差は見られなかった。一方、集団凝集性について、男子では小集団閉鎖性が強い部員が部の集団凝集性を高く評定していたのに対して、女子では小集団閉鎖性による違いは見られなかった。青年期の仲間関係の性差に関する研究概要を考慮すると、女子部員は男子に比べて集団全体への意識が薄く、特定の友人との関係による影響が強いことも考えられた(吉村, 2008, 日本社会心理学会)。 以上の結果に基づいて、平成20年度は本調査の研究が具体化され、実施された。実施にあたっては、中学校4校にインフォームド・コンセントを行った上で、1ヵ月の期間をおいて実施された。この調査では、新たに連帯性尺度が作成された。とりわけ、連帯性に応じて競技特性と満足感の関係が異なるか否かを検討するために計画され、実施された。同時に、顧問教師に対する調査も実施し、部員の活動と顧問教師の取り組みとの関連についても言及していく。さらに、面接による調査も実施した。今後は、質問紙調査の結果との比較も試みる。研究成果については、平成21年度に発表する予定である。
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Research Products
(2 results)