2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730417
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Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
北村 琴美 Osaka University of Human Sciences, 人間科学部, 准教授 (80411718)
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Keywords | 親準備性 / 自立 / 教育プログラム |
Research Abstract |
本研究の目的として,第1に,青年および初期成人において,世代間関係が親準備性を規定するプロセスモデルを作成し,実証的に検討する。第2に,モデルの検証に続き,モデルで見いだされた実証的知見を基礎として導入可能な教育プログラムを提案するための基礎的な研究を行い,青年および初期成人の親準備性を促進する教育援助法を検討する。 平成21年度は,前年度から引き続き,第1の目的に検討するための調査を行った。そのデータを基に分析を行い,その一部の成果については日本発達心理学会において発表を行った。これまで女性を対象とした研究によって得られた因子構造に基づき,男性の親になるための準備状態の高低が論じられることがほとんどであった。本発表では,男女の親準備性の因子構造が異なるという結果から,親になるための準備状態を促進する経験や学習を考える際には男女それぞれの独自性を踏まえることが必要であることが示唆された。また,自立性と親準備性との関連を明らかにし,自立性という要因を組み入れたプロセスモデルが検討された。今後は,大学生・高校生を対象に作成されたプロセスモデルの検討を行っていく予定である。また,第2の目的である,親準備性の教育のためのプラグラム作成に向けた予備的取り組みを行っている経過段階である。大学生を対象として,子どもの発達や子育て等の知識や理解を高める講義を行い,その前後における親準備性の状態の変化についての測定を行っている。また,高校生を対象に同様の取り組みを計画・準備中である。
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