2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730434
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
吉岡 和子 Fukuoka Prefectural University, 人間社会学部, 講師 (30448815)
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Keywords | コミュニケーション教育 / 大学生 / 効果研究 |
Research Abstract |
平成20年度は、コミュニケーション教育プログラムと精神状態の関連を検討し, 大学生のメンタルヘルス支援に役立てるという研究目的の一環として、研究協力者(鳥取大学高塚人志准教授)が実践してきた「気づきの体験学習」と「乳幼児や高齢者との交流」を核とした"ヒューマン・コミュニケーション授業の効果を質問紙調査で検討した。 分析対象者は必修科目として受講した医学科2年生75名(平成19年4月と7月と平成20年2月)、医学科1年生80名(平成20年4月と7月)自由選択で受講した一般学生120名(平成20年4月と7月)とした。質問紙は、調査協力者(福岡医療短期大学田中克江教授)と既存の尺度を組み合わせて作成したQOLL(Quality of Life & Learning)を用いた。QOLLは、1) 簡易版・大学生生活チェックカタログ45 : 大学生の生活の質(Quality of Student Life : QOSL)の実態を把握する尺度(峰松ら, 2002)、2) 九州大学コミユニケーションスケール(峰松ら, 2001)、3) 自己受容尺度(大出・澤田, 1988)、4) 家族機能測定尺度(草田・岡堂,1993)から構成された。 体験的、実践的に学ぶヒューマン・コミュニケーション授業は、一方通行的な授業ではないため、学生にとって新鮮であり、青年期にある学生の自分づくりや対人関係づくりの支援になっていることが推察された。一方、対人交流を表面的にやり過ごしたい者にとっては、刺激が強くマイナスに働く可能性も窺われた。今後の展望として、医学科学生は必修授業であるため、自らが選択して活動する内容を取り入れたり、1年4月時点でのデータをもとに、サポート体制をとること、効果を測定する尺度の改良が必要と思われた。今後も引き続き調査と分析を行い, さらに詳細な検討を行っていく。
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Research Products
(6 results)