2007 Fiscal Year Annual Research Report
対人援助サービス従事者の職業生活出来事と精神的健康との関連について
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19730453
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
森本 寛訓 Kawasaki College of Allied Health Professions, 一般教養, 講師 (40351960)
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Keywords | 対人援助サービス従事者 / 職業生活出来事 / 精神的健康 |
Research Abstract |
本研究の目的は対人援助サービス従事者の職業生活出来事と精神的健康との関連を検証することである。平成19年度の研究目的は、対人援助サービス従事者が体験するポジティブまたはネガティブ職業生活出来事を抽出して、「職業生活出来事チェックリスト」を作成することであった。まず看護師、介護職員、児童養護施設職員を調査対象者とし、半構造化面接と自由記述式質問紙法によって、各対人援助サービス従事者の職業生活出来事に関するエピソードを収集した。そして収集されたエピソードのうち、各対人援助サービス従事者に共通する職業生活出来事を抽出し、内容を分類した。その結果、職業生活出来事は「(1)職員間の関係」「(2)被援助者とのコミュニケーション(対話)」「(3)被援助者の状態・特徴」「(4)被援助者の家族との関係」「(5)対人援助職としての役割」「(6)職務の量(多さ・勤務時間の長さ)」「(7)対人援助技術の難易度」という7領域に分類され、特に(1)から(5)の領域から、対人援助サービス従事者が体験する職業生活出来事には一つの領域についてポジティブとネガティブの両方を体験する可能性があることが推察された。また(6)と(7)からは、職務量と対人援助技術の難易度に関する領域では、ポジティブな体験が無いことが示唆された。平成20年度は、職業生活出来事の領域をより精査した後に、各領域のエピソードを質問項目化して作成する「職業生活出来事チェックリスト」と、精神的健康測定尺度を用いて質問紙法調査を実施する。これにより職業生活出来事の構造とその妥当性を検証する予定である。
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