2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動刺激による知覚的空間の歪みに関する実験心理学的研究
Project/Area Number |
19730455
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 克巳 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20373409)
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Keywords | 実験心理学 / 認知科学 / 知覚 / 運動 / 定位 |
Research Abstract |
本年度は「運動刺激による知覚的空間の歪みに関する実験心理学的研究」というテーマに関して、前年度から継続して研究を実施した。特に前年度に新たにスタートした「時間軸への拡張」に重点をおいて実験を行った。その結果、視覚運動刺激のオンセットとオフセットの時間の周辺にプローブを提示することによって、視空間の変形のダイナミクスを計る実験の成果を確実ものにし、運動刺激の前方と後方では異なったメカニズムが働いていることを示唆する結果を国際誌に投稿し、受理された。一方、前年度に、予測されない視覚刺激が提示された時に、その時問的近傍のイベントが、その予測されない視覚刺激のタイミングにより近く感じられるという現象(temporal magnet effect)を発見し、速やかに国際雑誌に発表しているが、それを聴覚刺激に拡張した実験を行った。その結果、聴覚刺激においても同様の現象が起きる事を発見し、学会などで発表した。これらの成果は、順次まとめていくとともに、次の研究課題に向けて発展させていく予定である。
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