2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730480
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
平田 淳 Hirosaki University, 教育学部, 准教授 (90361005)
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Keywords | 教員評価 / 免許更新制 / アカウンタビリティ / NPM / 教員の自律性 / 教員文化 |
Research Abstract |
本年度は、次年度以降の実態調査の準備に充てた。まず、教員評価政策に関する文献を読み、教員評価に関する国際状況及び特殊カナダ的状況を把握することに努めた。また、カナダは10の州と3つの準州から構成される連邦国家であり、そのため教員評価を含む教育制度は州によって異なっている。そこで、日本国内のカナダ研究者に対しインタビューを行い、次年度以降諸州で行う実態調査の予備知識を得るための調査を行った。そこでは、例えばブリティッシュ・コロンビア州では、教員組合との関係の中で、教員評価は州レベルでは行われていないことが明らかになった。またオンタリオ州では、教員管理の強化につながらないような評価の在り方が模索されているということも知った。また教員評価は、学力テストや統一カリキュラムといった学力向上政策、あるいは学校協議会等を通した保護者や地域住民の学校運営参加と関連させて行われることが多いため、そういった関連改革の在り方とその教員評価との関係性についても理解しておく必要がある。そのため、そういった関連諸改革についても、文献購読等を通して知見を得た。その成果は、後述のように論文として刊行した。 更には、次年度以降の現地での実態調査に向けて、質問項目や分析の視点の設定などを行った。具体的には、教員評価のねらい(管理か能力開発か)、教員評価のシステム評価結果の取り扱い、不服申立制度の有無などである。調査においてはインタビュー方式を採用する予定であるが、これら分析の視点をあらかじめ明確に設定することによって、インタビューをスムーズに行うことができるものと思われる。
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